EA SPORTS FC(旧FIFA)を購入してプレーしたことがある人であれば周知の事実だと思いますが、FIFAでは日本代表やJリーグのチームを使うことができません。
ウイニングイレブンでは、日本代表やJリーグのチームや選手を使えるのにもかかわらず、なぜFIFAでは使うことができないのでしょうか。
今回は、その理由に迫ってみたいと思います。
2016/06/24
FIFA17にJリーグが収録されることが決定しました。
FIFA17にJリーグの収録が決定!Jのクラブであんなことやこんなことができるかも!?
ゲームの中に日本代表チームが存在しない
FIFAをプレーする中で、世界の多くの国の代表チームを選ぶことができます。しかし、そこに日本代表はありません。選手の国籍で日本という国は存在しますが、代表チームは存在しないというわけです。
本田圭佑や香川真司など、海外のリーグに所属する日本人選手をプレーヤーとして使うことはできます。しかし、彼らが日本代表に所属しているという事実はありません。キャリアモードで彼らの所属するチームを使っていても、彼らが日本代表に招集されることはありません。
Jリーグのチームと所属する選手は使えない
FIFAには、Jリーグのチームとそこに所属する選手は一切使用することができません。
上で述べた通り、海外のチームに所属する日本人選手は使うことができますが、Jリーグに所属している場合は代表の選手であっても、一切名前が出てきません。(稀に冬の移籍市場で海外のチームに移籍すると、アップデートで登場するというケースがあります。)
最新版のFIFA16では、韓国のKリーグやオーストラリアのAリーグ、他にもサウジアラビアのリーグなど、アジアのマイナーなリーグを収録しているのにもかかわらず、なぜアジアでも一番ネームバリューがあるJリーグが収録されていないのでしょうか?
日本代表とJリーグのライセンス
日本代表とJリーグ、およびそこに所属する選手がFIFAに収録されていない理由は、ライセンスの問題にあるようです。FIFAは日本代表とJリーグのデータを利用するためのライセンスを取得していないため、ゲームの中で使用ができないというわけです。
日本代表チームのライセンスはJFA(日本サッカー協会)、Jリーグのライセンスは株式会社ジェイリーグエンタープライズという組織が管理しています。ゲームの中で利用するためには、これらの組織にライセンス料を支払わなければいけないようです。
ウイニングイレブンは日本代表チームを使用することができますので、JFAとライセンス契約をしています。Jリーグについては、作品によって異なるようで、初めから使える場合もあれば、追加のオプションで購入する場合もあるようです。いずれにしても、ゲームに収録されている場合は、ライセンス契約を結んでいるようです。
反対にウイニングイレブンは、FIFAとライセンス契約を結んでいません。海外のチームは、利用できても多くのチームや選手の名前が偽名だったりします。実名で使えるリーグやチームとは、個別にライセンス契約を結んでいるようです。
なぜFIFAはライセンスを取得しないのか
FIFAが日本代表チーム、およびJリーグのライセンスを取得しない理由は、ライバルソフトのウイニングイレブンが日本で製作されているからだと推測されます。
日本のチームを取得するために高額なライセンス料を支払っても、ライバルソフトが製作、販売されている国ではそのコストを回収する見込みが立たないのかもしれません。おそらく他の国に比べてライセンス料が高く設定されているはずです。
ネット上ではコナミがJFAと独占契約を結んでいるとの噂もありますが、2014年に発売されたワールドカップバージョンには日本代表チームが収録されていました。したがって、ライセンス料さえ支払えば代表チームは利用できるのでしょう。
最近は日本でもFIFAの人気が上がってきていますので、近い将来、代表チームが収録される日が来るかもしれません。(Jリーグは色々と利権が絡んでいて難しい気がしますが。)
個人的には、世界の人気に合わせてFIFAがもっと盛り上がってほしいと考えていますが、日本にライバルソフトを開発するだけの会社と技術力があると思うと、なんともジレンマを感じる話ですね。
ライセンス番外編
実在するリーグやチーム以外にも、大会名に関するライセンスがあるようです。
日本以外のライセンスに関しては、何でもFIFAの方が有利と思いがちですが、UEFA(欧州サッカー連盟)が所属する大会のライセンスは、FIFAではなく、ウイニングイレブンが契約しています。
そのため、UEFAチャンピオンズリーグやUEFAヨーロッパリーグ、UEFAスーパーカップなどの大会名称は、FIFAでは利用されていません。チャンピオンズカップ、ヨーロッパカップといった別の大会名称に置き換えられています。
かつては、ウイニングイレブンの方が世界的に人気だったことを考えると、この辺りのライセンスに関しては色々な経緯がありそうです。