昨年はチームが上手く機能せず、一時は降格圏内をさまよっていたドルトムントですが、2015-2016シーズンは開幕から絶好調です。EL予選の3回戦を難なく突破し、リーグ戦もボルシアMGに4-0、今年二部から昇格したインゴルシュタットに4-0と攻撃陣が爆発しています。
主力の選手達が残留濃厚でコンビネーションが噛み合っている
毎年、移籍市場で主力の放出がニュースになるドルトムントですが、今年も早くからフンメルス、ロイス、ギュンドアンといった選手の名前が挙がっていました。しかし、今シーズンは早くから残留を宣言する選手が多く、選手達の試合に掛ける意気込みが伝わってきます。特に前線のコンビネーションは素晴らしい仕上がりで、昨シーズンの不調が嘘のようです。
今のところ、前線にオーバメヤン、ロイス、ムヒタリアンが入り、その後ろにインサイドハーフのようなポジションで香川真司とギュンドアンがプレーしています。昨シーズン、高額の移籍金を掛けて獲得したインモービレとアドリアン・ラモスが不発に終わってしまい、攻撃陣が噛み合わない時期が長く続きましたが、今シーズンは選手の特徴を活かした攻撃の形が出来上がっていますね。
今シーズンもオーバメヤンがセンターフォワードの第一候補みたいですが、アドリアン・ラモスにも是非ヘルタ時代の勢いを取り戻してがんばってもらいたいところです。
新監督とトーマス・トゥヘルの手腕に注目
昨シーズンでユルゲン・クロップが退任してしまったため、今季からはトーマス・トゥヘルがドルトムントの監督になりました。トゥヘルといえば、前マインツの監督で岡崎慎司を獲得し、センターフォワードとしての才能を開花させた監督です。
当時、マインツを率いてEL予選の枠まで確保したにもかかわらず、突然シーズン後に辞任を表明したことを覚えていますが、もしかしたらその時点でドルトムントからの誘いがあったのかもしれません。
マインツでの活躍を見る限り、チームをまとめるのがとても上手い印象がありますので、若手中心のドルトムントでその手腕を是非発揮してもらいたいところです。クロップはモチベーターだと言われていますが、トゥヘルも似たような印象があります。(あそこまでメディア向けのキャラではありませんが。)
香川真司もゴールとアシストで大活躍
昨シーズンからドルトムントに復帰した香川真司も、今年は絶好調です。すでに公式戦でゴールとアシストを量産中です。特にインゴルシュタット戦で見せたゴールは、かつてドルトムントがタイトルを獲得した頃に見せた、全盛期の香川のプレーを思い出させました。
また、今季の香川のプレーを見ていると、パスやアシストが非常にすばらしいです。地を這うようなボールが前線の選手の足元へ収まる瞬間は鳥肌ものです。ポジションがトップ下ではなく、インサイドハーフ(ギュンドアンと2枚並び)になっていることが、影響しているのかもしれません。
トップ下でゴールを量産する姿も良いですが、ドルトムントは他にも強力なアタッカーが揃っていますので、彼らとのコンビネーションで相手を崩すという点も見所です。とにかく、今年のドルトムントはスピード感と決定力があって期待できます!
ブンデスリーガのカップをバイエルンから取り戻せるか
ドルトムントの今年の目標は、何と言ってもブンデスリーガのカップをバイエルンから奪い取ることでしょう。過去に2年連続優勝をしてから、その後3年間はバイエルンが王者として君臨しています。
ゲッツェやレバンドフスキといった、かつてドルトムントの主軸としてプレーした選手をバイエルンに強奪されているわけですから、ドルトムントのファンもこのまま黙っているわけにはいかないでしょう。
ELもあと一歩でグループリーグへと駒を進められそうですし、主力となる選手達も残留が見込まれています。もう一度ドルトムントが栄冠を手にすることができるのか、今シーズンは本当に注目です。